第2章 砂漠の月71~150
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紅葉が色付く季節になり、竹中さまの抜き打ちで行われたテストも終わってエアー抜きなう。ぷしゅー
学校の敷地にある紅葉を眺めながら、こんな季節に元就とデートしたいなあ
晴久と月子ちゃんも一緒にダブルデートとか楽しそうね。
「市が望むならば考えなくもない」
「あれ?」
「口に出ておったわ」
まじですか、自分の願望ダダ漏れとか私痛い子だな!
元就がスマホ取り出してポチポチと誰かにメール?
ぼうっと、月子ちゃんのクラスに向かった晴久かなと思ってたら私のスマホも鳴って取り出す。
ありゃ、LINEだ。
「15夜を迎える日ならば行こう」
「満月に?」
まあいいや、ダブルデートだーと喜んでたら元就の手が私の頬に触れて
あわわわ、何か恥ずかしい!
さっき来たLINEの内容は晴久と月子ちゃんからのもので
"ダブルデート?行きましょう!!"という返事でした。
やばい、私ってば浮かれ過ぎておかしいかも。ポンポンと元就に頭を撫でられながら机に突っ伏した。
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talk
月子:ダブルデート!楽しみですね!
晴久:この季節どこに見に行くんだ?
元就:ふむ、市はどこがいい?
市:今ググってみたんだけど、六義園、小石川楽園、明治神宮外苑がヒットしますた。
市:【画像】
晴久:お、六義園いいな。
元就:成らばここぞ
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「何か、着ていく服、希望ある?」
「いつもの格好で良い」
「はーい」
場所も決まって、帰りはそのまま私の家でお泊りで。
天気予報も雲が無いって言ってるし月も綺麗に見れる
お昼はお弁当を持って行くし、帰ったらケーキと大福でも用意して
「市」
「はい?」
「今日は其方の家に行く」
「え、あ、うん」
絶対お菓子目当てだと思ったけど、一瞬ドキリとしてしまった。
「月見団子いる?」
「要る」
今日十五夜じゃないけど、お八つとして用意した方が良さそうですね。