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砂漠の月

第1章 砂漠の月00~70


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月子があの3人の前に現れなくなった。

とても、とても良い成果。あの子ったら私の顔を見るなり青褪めてたわ。
あとはね、貴方よ?毛利元就

その綺麗な顔を滅茶苦茶に、ぐちゃくちゃにしてあげる。
ついでに彼女を大勢の男に襲わせたらもっともっと良いかしら。

ああ ああ 楽しいわ

あの子の顔が苦痛に歪んで行くのがとても楽しい。




「…」
「どうしたの?元就」
「市、帰りは共に、送って行く」
「うん」

視界の端で女がスマホ片手に、メールだろうか誰かに連絡をしてるのを見て
今日仕掛けてきそうだと市の手を取り帰路に着く

殺気の様な、奇妙な視線に、流石の市も気付いたのか辺りを見回す

「隠れてないで出て来るが良い」

周囲は稼働してない廃工場、妙な気配を追っているうちに誘導されてしまった
ここまでは予想通り、市にも伝えてあった為か
厭らしい笑みを浮かべた男達に囲まれた。

「なあ兄ちゃん、その美人置いて失せな」
「下品な男共よ」
「何ィ?」
「我等に手を出したらどうなるか、身をもって知るがいい!神楽!」
「昴!」

ゴウっと、男たちの周囲に炎の壁が出来、市と元就の傍にはさっきまで居なかった黒づくめの者が2人佇む

元就はパキパキと指の関節を鳴らしてイイ笑顔で男達の足元を殴る
轟音と共にコンクリートの地に軽いクレーターを作った。



男達は混乱した。人間の力じゃない 何だ この男は何なんだ?

違う、こんな話聞いて無い。

「市も本気で行け、手加減はするな」

神楽、昴。2人の忍の名を呼んで、男達をなぎ倒して行く
「あの女も頭が足りぬ様」元就の唇がそう紡いでいた。


ニイっと、罠に掛かった獲物をいたぶる4人の悪魔が居た。

その日、「もう協力しない」と男達のメールを見て
女は何故、と。不思議で仕方なかった。
無傷で登校する元就と市が理解できなくて、何があったのか警戒し隠れて様子を見つめた。
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