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砂漠の月

第1章 砂漠の月00~70


05

「え、友達に?」
「おう、友達になりたいって言ってたから」

部活終わって2人きりにさせたのに
私絶対月子ちゃんは晴久に惚れてると読んだのに友達に、かー
好きだって言わないのにも理由があるのかな?

友達になった、と元就に報告した途端。元就めっちゃ鼻で笑っておった

とにかく友達になったのなら月子ちゃん呼んで
うちに遊びに来るか誘ってみようかな。

「晴久」
「んー?」
「週末恒例の、市の家に泊まる時月子ちゃん呼んでいいかなあ」
「「は?」」
「親睦を深めるにゃらば同じ釜の飯!1つの屋根の下!」
「最後なんかちがくねえ?」

まず週末の予定聞いて、おうちは近いのかな?
送り迎えは黒羽か雹牙に任せて

泊まる部屋は私と一緒、いつもの様に夜まで騒いでるんだろうけど

「ハードル高くねえ?」
「えー、友達になったなら私達の素顔見せにゃー」
「面倒よ…」

元就、本気で面倒臭い顔しないの。
私達の友達って前の世から来た人オンリーになってるから
今世の友達ってとても貴重だと思うよ?

「浅倉は?」
「そも、浅倉さんは友達って言うのとは違うんだよねー」
「パシリ」
「元就、浅倉さんは身近な大人なんだからパシらない」

もう、元就はどうしてこうなのかね
可愛い女の子が勇気を出して友達になりたいって来てるんだから
笑顔で迎えようよ。ああ、元就に笑顔求めても無理だったわ。

便箋とペンを取り出して。簡単にさらさらっと

「あん?『週末、予定が空いてたら市の所に遊びにおいで。 織田市』俺達の事書かなくていいのか?」
「サプライズ」
「?」
「晴久も大概鈍かったか」

ちょっと、其れは誰を比較して言ってるのかね元就。

「このお手紙、朝に月子ちゃん来たら渡しておいて」
「俺かよ」
「月子ちゃんに一番近いの晴久だからねー?」

市と晴久のやり取りに、呆れた様に元就は肩を竦めた。
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