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砂漠の月

第1章 砂漠の月00~70


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月子ちゃんが毛利家の養子になった。
その内、織田に養子になるのかと思ってたものだから元就の手が早い。

毛利の皆さん大喜びで迎えて下さったそうで。いいなー、私も妹が欲しかった。

夏休みの旅行以降、月子ちゃんと晴久も関係は良好。まあ、恋人にはなってないけど
私が一方的に応援してるの良いのか悪いのか

今日は元就1人だけで遊びに来てるのですが、その事話したら「放って置け」って言われたよー

「気になるんです」
「我のみ気にしておれ」

ぐっは、こちらは付き合ってから日が浅いけど。元就にアプローチされる度に心臓もたない助けて下さい。
机に突っ伏せば頭を撫でられて。いっそ、介錯を頼む元就。

「顔が赤い」
「誰のせいですか」

私は晴久と月子ちゃんの心配をしてるのー
月子ちゃんが可愛くなっていくにつれて、男子生徒の目が心配ですよ、と
今のとこ晴久が追い払ってるみたいだけど自覚無しってマジですか。

「今の状況で、晴久が存外阿呆だったと言う事よ」
「…ごめん晴久、否定できない」

月子ちゃん、毛利の家ではどんな感じ?元就っていうお兄様に虐められて無いかしら
いや、その、ごめんなさい頬引っ張っちゃだめぇえぇ

「その減らぬ口を塞いでしまうぞ」
「ごめんにゃしゃーい」

まって、ギブギブ!口塞がないで、羞恥で死んじゃううううぅぅう

「早う慣れろ」
「頑張ります…」

いや頑張るって何頑張ればいいのか意味不明だけど。

オーブンの焼ける音が聞こえたので。立ち上がって台所に向かおうとしたんだけど元就が手を離してくれず。

「元就?」

ゆっくり、元就の唇が。貰ったブレスレットと手首に口付けて離される
ああもう、不意打ち本当にズルい

「顔が真っ赤だな」
「ほんと、タチ悪い…」

ケーキ作ってる途中だったのに本当、免疫無いって不利過ぎて辛い。
この後も見られながらスポンジにクリーム塗ってはい出来上がりでしたけど

「美味かった」
「それはようござんした…」

大きめに作った筈なんだけど2人で1ホールって多いのか?私は甘いものは別腹です。
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