第9章 幸せとは
公園は案外空いていた
愛花「よかったね、意外と空いてる」
二宮「ほんとだわ」
弁当を開けるとパンダのキャラ弁だった
二宮「なんでパンダなの」
愛花「今流行りの」
二宮「動物園っていう手もあったね」
愛花「私が動物苦手なの知ってるくせに」
二宮「ばれたか」
そう言いながら弁当を食べ始めた
二宮「相変わらず美味いねー」
愛花「そう?」
二宮「高校のとき毎日自分で作って持ってきてたよね」
愛花「よく覚えてるねー」
二宮「まあな」
愛花「料理は好きだからね」
二宮「店開いて」
愛花「職業にしたいとまでは思いませんね」
こんな会話を愛花とするなんて
高校の頃の俺には想像がつかなかった
愛花の楽しそうな笑顔を見ながら癒されて
愛花の謎のキャラ弁センスの弁当食べて
2人でたわいもない話をしながら過ごせてること
これがここ1ヶ月の1番の幸せで
多分これからの人生の中で1番の幸せ
「二宮くん、アスレチックやろう」
…俺の彼女少しお子ちゃまなんだけどね
『幸せとは』END.