第7章 使いふるされた台詞
「うちはイタチに復讐するって言って里抜けした割には、お前に復讐心があるようにも見えないし…
本来里抜けするのはサスケだったんじゃないか?
必要だった理由は……まさかとは思うがナルトとサクラの成長?」
もう、アスマには舌をまいた。
理由にサスケが入っていなかったのは、本来里抜けするのはサスケだったと彼の中でほぼ確定しているのだろう。
それにしても、ナルト達の成長の為に里抜けが必要だったとアスマが推理したのには本当に驚きだ。
普通、里抜けしてまで必要な事だとは思わないはずだ。
(ナルトが四代目の子供だって知ってるからそう思ったのかな?)
アスマの頭脳には遠く及ばない私にはそう予測するだけで精一杯だった。
『……アスマさん、殆ど正解です。
私には一部ですけど未来が見えます。』
私はとうとう諦めて、そう言った。
『この際だから言っちゃうと、里抜けもしてません。
』
私がそう言うと、それは想定外だったようでアスマは驚いたようだった。
『三代目と五代目、後、一部の暗部しか知らない事ですけど、大蛇丸のところへ潜入任務してたりします。』
私の言葉に、アスマの両目が見開かれた。
『でも、未来が見えると知っているのはアスマさん一人です。』
だから内緒にしてください、と言うとアスマは頷いた。
「やっぱり、カカシも知らないのか?」
そろそろ木ノ葉に向かおうとアスマを担ごうとすると、アスマが聞いてきた。
『…?はい。』
何でここでカカシが出てくるのだろうと首を傾げながらも頷く。
(あ、担当上忍だからか。)
そう思って納得したように私は、次の一言で背負かけていたアスマを落とした。
「お前ら、付き合ってんだろ?」
〝ドシャッ〟
「イテッ!」
アスマは尻餅をついて私を見上げる。
『え?え?
いや、何でそうなった?』
思わず敬語も忘れて動揺する。