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If…(2)

第3章 始動


里抜けをして、二年半。

私はまだ大蛇丸のもとにいた。
三代目に極秘任務として受けた大蛇丸のスパイ活動は当たり障りの無い情報のみ流していた。

今日も木ノ葉に暗号化した文を送った私は大蛇丸のアジトを抜けて森へ来ていた。


私は人気のない森のなかで巻物を開いた。


『…口寄せの術!』


親指を咬み切り、そこから出た血を巻物に擦り付ける。


"ボフン"

煙があがると、そこには頭を3つ持つカラスが姿を現した。

そのカラスは、頭の数だけでなくその大きさもただのカラスとは違っていた。

「ルミか。…どうした?」

カラスは羽を閉じたままルミを見下ろした。

ルミの身長は150センチ、そのルミを見下ろすほどの大きさをカラスは持っていた。

『……ディア、久しぶり。
今日は、頼みがあって呼び出した。』

私はそう言うとカラスの羽を撫でた。
私は半年前、口寄せの術で呼び寄せる事に成功したディアボロスを口寄せしていた。

名前が長いと言うことで、私はディアと呼んでいた。


「…なんだ?」

ディアボロスのその問いに、私は口を開いた。


『…未来を見て欲しいの。』

ディアボロスは過去と未来を見通す力を持っていた。


『……風影が暁に襲われる日を見て欲しい。』


ディアボロスは私の頼みに驚いた顔をした。

「…いいだろう。
だが、風影が暁に襲われる未来が存在しない場合は未来は見ることができないぞ?」

ディアボロスの言葉に私は頷く。
それを確認したディアボロスは目を閉じた。




「…まさか、本当にそんな未来があったとはな。」

目を開いたディアボロスの言葉に、未来を見ることに成功したのだとさとると、真ん中の顔と目を合わせた。


『……どうだった?』


私がそう言うとディアボロスが自分の見た未来を話してきた。

それは、私が漫画で読んだ通り、我愛羅が暁に拐われ、尾獣を抜かれると言ったものだった。

『……それはいつ起こるの?』

私は自分の知っている未来を聞いて、ディアボロスにそう言った。

(まだ時間はあると思うけど…)

そんなことを思っていたが、ディアボロスの答えはそれを裏切るものだった。
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