第8章 〇【ベルトルト】僕だって
兵団の休日で、デートをする日。
そして今日でサラとベルトルトが付き合って3ヶ月・・・
これといって進展はなくて周りからはからかわれている。
だがベルトルトは、サラの気持ちも考えてゆっくり関係を築きたくて・・・。
「ねぇ、ベルトルトーっ」
サラの出掛ける準備を待つベルトルトの後ろで、サラの声が聞こえる。
振り返ると、可愛らしいワンピースを着たサラが項を抑えながら走ってきた。
「おっ、サラが呼んでるぞ」
「わ、分かってるよ、ライナー・・・おはよう、サラ。どうかした?」
かなりの身長差があるベルトルトを頑張って見上げるサラ。
サラと会うまでは、その身長を良いように捉えたことがなかった。
私服を着たサラはライナーを見る。
「ライナー、ちょっと後ろ向いてて」
ベルトルトの横にいるライナーに言い、ライナーが後ろを向くと、サラが回れ右をした。