第7章 【エルヴィン】虫唾が走る
「いや、その・・・こんにちわ・・・」
「用がないなら失礼する」
廊下での挨拶はこんな感じ。
すれ違って、エルヴィン団長の後ろで歩いていたハンジ分隊長が「ちょっとぉ!エルヴィン、今のは何!?あなたらしくない!」と叫んでいる。
エルヴィン団長は「時間の無駄だ」と短く返していた。
ハンジ分隊長が私の方を振り返って、「ごめんね!」と謝り、続けた。
「あ!そうだ、後で時間が空いたら話があるから私のところに来てくれる!?」
「はい、承知しました」
ハンジ分隊長に遠くから言われて、急いで返事する。
私は敬礼しながら、ズキズキと痛む胸をグッと我慢した。