第1章 【ライナー】愛しき日よ
尻もちをついたライナーを見下ろしながら、サラはそのままライナーの足の間に膝をついて座った。
「っ・・・サラ・・・からかってんならやめろ!!」
肩を押して拒んだが、サラの顔を見ると自分の腕の力が少し弱まったのが分かった。
「・・・私じゃ、嫌?ライナー・・・。私、ライナーが好きなんだよ」
切なそうな表情で言葉を零すサラ。
ライナーの鼓動は物凄い速さで脈打っていた。
「ほ・・・本気なのか・・・冗談なら今止めてくれたら許し」
「本気だよ。出会った時から好きだった・・・。キスしたいのは私の方。次の壁外調査で死ぬかもしれない、もしそうなった時に悔いを残して死にたくはない。ライナーが嫌なら・・・やめる。煙草臭いだろうし。そもそも女として見られてないかもだけど」
サラの弱気な言葉を遮るようにライナーはサラを抱き締めた。