第5章 〇【エルヴィン】甘い言葉を
「な、なん・・・」
“なんだ”、と言おうとして、体の後ろに硬いモノが当たるのを感じて黙り込んだ。
「・・・こんな姿を見ることが出来るのが意外すぎて笑いはしたが、本当に嬉しいんだ。すごくそそられるよ」
エルヴィンはそう言ってサラを抱き上げた。
「ちょ・・・エルヴィン・・・」
「今夜は堪能させてくれるんだろう?」
「い、いつも勝手に堪能してるくせに」
「ふっ・・・確かに」
エルヴィンはサラをベッドに降ろしてキスをする。
唇を挟んだり吸ったりし、酸素を求めて開いた唇の隙間から覗く舌にエルヴィンは自らの舌を絡める。
部屋には2人の吐息とリップ音だけが響く。
サラはエルヴィンの首に腕を回して更に深い口付けを求めた。