第1章 【ライナー】愛しき日よ
「まーたこんな所でサボってやがったのか」
ライナーが話しかける相手。
そびえ立つ壁の淵に座り、煙草をふかす彼女はライナーと同期で想い人のサラだ。
「煙草(ソレ)、やめろよ。似合ってねぇぞ」
「似合う似合わないで吸ってんじゃないのー。ほら、ライナーも吸ってみ?はい」
煙草を渡してくるサラは、ライナーが吸わないと知っていてやっている。
「いや、遠慮しとくぜ。長生きしてぇからな」
・・・まあ、できねぇけど。
そう思いながら下を向いていると、サラは顔を覗き込んでライナーに煙を吐いた。
「ぶあっ!?おま・・・っ!!何すんだ!」
「・・・いや、どうしたのかなって。急にらしくない顔するから」
煙たさでむせたライナーは、落ち着いてからサラを見る。
また煙草を吸い、煙を吐きながら煙草を壁に擦って火を消す。