第20章 【エルヴィン】ふたりのヒミツ
「エッちゃぁん、お腹空いたぁ」
「ん、分かった、ちょっと休憩しようか。ふ、サぁたん、インクがほっぺに付いてる」
執務室で背伸びをするサラと、席を立ちサラの頬を布で拭い、紅茶と茶菓子を用意するエルヴィン。
二人は交際して3年経つが、物凄く仲がいい。
ちなみにだが・・・幹部含め周りには、かなりのサバサバカップルとして知れ渡っている。
「エッちゃん、好き」
紅茶を手に長いソファーに隣同士で座る。
「俺もサぁたんがだーい好きだ」
「やだ」
「えっ?何故?」
突然の拒否に少し驚くエルヴィンの顔に、サラがニッと笑いかけた。
「私のがすっごく好きだから!私から告白したしね」
「それは狡いぞ…俺だって君を愛してやまないんだよ」
エルヴィンは紅茶を置いてサラの膝に手を置くと、ピクンと足の筋肉が強ばるのが分かった。
「君にこうして出会うまでは、こんな自分がいるとは知らなかった」
「ど・・・どんな・・・」
「可愛らしいあだ名で呼び合ったり、セックスの時にはあんな具体的に気持ちいい場所を言い合ったり」
スリスリとサラの股を指の腹で擦る。
「え、あ・・・そ、なの・・・ちょっと、エッちゃ・・・今はダメだよ・・・」
「どうして?俺が嫌い?」
耳たぶを食まれると、耳たぶが突然口の奥へと吸い込まれる。