第10章 【オルオ】恋の始まり
顔を真っ赤にしながら、ニカッと笑って「おう」と返したオルオと部屋を出る。
その部屋のトレーニング器具の影から、チラホラと頭が出て来た。
リヴァイ班の班員であるエルド、グンタ、ペトラだ。
一緒にトレーニングをしていたが、何やら察知して瞬時に隠れてしまったのだ。
「アイツ・・・やっぱり本気なんだね」
少し嬉しそうに扉を見つめるのはペトラ。
彼女はオルオとは幼馴染みで、サラに怪我をさせる前からオルオがサラに好意を寄せていたのを一番に気付いていた。
それから徐々に周りも。
気付いていないのはオルオ当本人で、サラに接触した日に気が付いたようだった。
「オルオのヤツ、鈍感だけどやる時はやるヤツなんだよな」
「そうだな。てか、全然舌を噛まなかったな」
そう言って、エルドとグンタも喜んでいた。
その後、サラとオルオから嬉しい知らせが皆の耳に届くのは、そう遠くない話。
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