第10章 【オルオ】恋の始まり
「わっ!?」
「おわ!!?」
ガチャンッ!!カラカラカラカラ・・・
倉庫から整備室に立体機動の整備道具を運ぼうとしていたサラは、整備室に入ろうとして扉に近付いた瞬間に扉が開き、思い切りサラにぶつかった。
「った・・・」
道具を入れた木箱が体に当たって痛い。
「大丈夫か!?怪我は・・・」
整備室から出て来た人物を見る。
あ、知ってる・・・リヴァイ兵士長の部下の人だ・・・
「っお前、血が出てるぞ!?」
「え、あ、本当ですね・・・まあこのくらいは放っておけば・・・」
ぶつかった拍子にサラが落としてしまった道具を拾うオルオが見付けたのは、手のひらの切り傷。
木箱を抱えるようにしていたからか、底の角で擦って切れてしまったようで、割と出血している。
「全然放っておけるレベルじゃねぇよ!来い!」
オルオに手を引かれて医務室へ連れて行かれた。