第13章 引っ越し
『そうか…良かったな』
「食べるかい?」
そう言ってコンビニで買ってきたであろうホカホカのお弁当を差し出す
『いや、遠慮しとく。爺さんしっかり食べろ』
「いつも悪いねぇ」
『なんの事だ?』
お爺さんは何でもお見通しと言うように笑う
「お前さんだろ?食べるのに困らないようにしてくれるのは」
『…さぁな』
そう言うとは水を飲む
口の中で血の味はしなくなった
『さて…オレそろそろ別のところに行くわ。爺さん役所の人が今日ここに来る。待ってるようにな』
「え?」
それだけ言うとサッと走り去ってしまった