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いちご☆恋模様 色々詰め合わせ

第3章 きみに会えてよかった


「だったらマネージャーは?!」
「ふぇ?!い、いえ、さっきも言ったように私、ほとんど泳げないし・・・」

またまたすごい勢いで迫られて、思わず間の抜けた声が出てしまった。

「そんなの関係ないよ!私もマネージャーだけど泳げないし!」
「あ、そうなんですか・・・じゃなくって!」
「やっぱり水泳部がこれから先もずっと続いていくためには、新しいマネージャーも育てていかなきゃ、って思ってたの!ヒカリちゃん!どう?!」
「ど、どうって言われても私、経験とかまったくないし・・・」
「大丈夫!私がちゃんと教えるから!それに、水泳部に入れば筋肉見放題だよ!!」
「き、筋肉?!」

・・・また謎の筋肉推し。新入生歓迎会といい、一体これは何なんだろう。

『ごうちゃん』先輩の迫力がすごくて、あれ?私ってそもそもここに何しに来たんだっけ?などとパニックになっていたら、また『まこと』先輩達が助けに入ってくれた。



「江ちゃん!1年生なんだし、いつもの調子でいったらびっくりしちゃうって」
「大丈夫か?・・・ヒカリ」
「は、はい・・・」

『ハル』先輩にまでさらりと名前を呼ばれてしまったけれど、今はドキッとしている場合じゃない。

・・・助かった、とホッと一息つく。


「そ、そうですよね・・・ごめんね、1年生でこの部室に来てくれたのヒカリちゃんが初めてだったから嬉しくって・・・」
「先輩・・・」

その表情に一瞬心が動かされそうになるけど、水泳部のマネージャーなんて今まで何の経験もない私に務まるはずがない。やっぱり部室に来ないで、教室に探しに行った方がよかったかな、なんて後悔していると・・・

「ホントごめんね。お詫びにもならないけど、これ・・・今日家庭科の調理実習で作ったの。クッキー、よかったら食べて?」
「へ?!」

『ごうちゃん』先輩が取り出した包みの中にはクッキーが入っていて、甘い香りが鼻をくすぐった。

「あ!そういえばヒカリちゃんもマドレーヌ、作ってきてくれたんだよ。お礼に皆さんでって」
「あ、そうなんですね!わあ、美味しそう!ありがとね!じゃあ渚くん達が来たら、みんなで食べよっか。もちろんヒカリちゃんも一緒に。ね?」
「は、はい!・・・あ!このスルメと鯖缶も皆さんで食べましょう!」
「へ?スルメと鯖?!」
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