第3章 蘭丸と添い寝だけする話
「はぁ、はぁ...っ」
唾液でベトベトになった口に少し荒い息遣いがとても色っぽかった。
「じゃあ寝ましょうか、よっと」
彼女の背と膝の裏に腕を入れて抱き上げる。
「ら、蘭丸くん!私重いよ!」
「重くないですよ。むしろ軽すぎて心配になります」
そのまま抱き上げたまま布団の上に下ろす。
「ありがとう...ねえ、蘭丸くん」
「なんですか?」
彼女が顔を近づけて来たと思うと頬に柔らかく温かい感触がした。
「お、おやすみなさい」
彼女は顔を赤くして布団を上に被る。
状況を理解した僕は徐々に顔が赤くなる。
「おやすみなさい、大好きですよ...」
瞼に軽く口付けをして僕も彼女の隣で横になる。
彼女はさっきの口付けで疲れたのかもうぐっすり眠っていた。
(もう少し緊張してくれても良いのに...)
そう思う僕は我儘だろうか...
ギュっと抱きしめると彼女の鼓動の音がした
それはいつもより少し速かった。
次の日私と蘭丸くんと信長さんで朝食をとっていた
「そういえばお前昨日部屋に行ったが居なかったな...どこに行ってたんだ?」
「えっと、幽霊が出たので蘭丸くんの部屋で...
(ってあれ、もしかして髪の長い女の霊って...)信長さん!?」
「なんだ、俺がどうした」
「い、いえ何でも無いです。アハハ今日は良い天気だなぁ...アハハ」
「…雨降ってますけどね」