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Sweet!!!! 【黒バス・短編集】

第10章 似た者同士は惹かれ合う? 【緑間 真太郎】


────---

予想通り、高尾のクレープは美味しかった。


「ふふ‥‥やばい、ニヤけるほど美味しい」

「高尾にしてはよくやったのだよ」

「真ちゃんそれどゆ意味」


真顔で仏頂面だけど‥‥少しほわほわしてるのが可愛い。

美味しいもんね。


そんな姿の緑間を見ているだけで、幸せになれる気がした。


─────---





私‥‥好きな人と相性が最悪だ。



だけど、この気持ちに嘘はつきたくない。



「‥‥真ちゃん」


「‥‥好きだよ──なんてね」







─────---

「‥‥‥きろ‥‥‥おい‥‥‥」


‥‥‥ん‥‥‥



「‥‥‥───倉永」

「っ! はい!」

慌てて体を起こすと、珍しく緑間が私を覗き込んでいた。

睫毛、長い‥‥顔立ち綺麗‥‥

なんて、今更のように思う。

「ど、どうしたの緑間」

「話がある。来るのだよ」




‥‥‥話?













部活の後片付けを済ませて、緑間と一緒に体育館を出る。


「‥‥緑間。話って何?」

「大したことではないのだよ」


うーん‥‥答えになってないけど‥‥。


「倉永、お前──」

「!」


夜空と緑間がすごくマッチしてる。

綺麗──直感的にそう思った。





「高尾じゃなくて俺を選べ」






──え?

「ど、どういう‥‥」

何かの言い間違えとかかと思ったけど、そういう訳ではなさそうだ。

目がいつになく真剣。

「‥‥‥何故だか、お前と高尾が話していると癪に触るのだよ」

「え‥‥」

それって‥‥

「どう思おうがそれは勝手だ。

だが‥‥高尾は選ぶな」


「緑間‥‥」


告白? これって告白なの?

遠回しに告白?


「はっきり言ってよ」

「は?」

「どういうことか分かんないよ」

「っ‥‥」


顔赤い。

きっと私も赤いはずだ。


「‥‥何も言うことはないのだよっ」

「えー、じゃあ今のは無かったことに‥‥」

「っ‥‥バカか‥‥ッ」

「!?」


世界が流れるように過ぎていった。




「──っ緑間!?」


ハグ‥‥されてるの!?


「ちょ、苦し」

「お前が」

「!」

「少し視界に入っただけで胸が苦しいのだよ」



‥‥‥どうにかしろ、なんて‥‥‥


そんなの‥‥‥こっちの台詞だよ‥‥‥。

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