第2章 明日またね。 【宮地 清志】
「・・・まだやってるの。てか何やってるの」
「ちょ、待っ、ユキミちゃん助けて!
宮地さん、俺がちょっと触ったくらいで・・・」
「うるせぇガキ!! 轢く!!」
「ちょ、ほんと待って!!!?」
・・・何のことやら。
「はははっ、ご執心だなぁ、宮地」
「え?」
「頑張れよ」
「え?」
先輩が口を揃えて言う。
「「「許してやってくれ」」」
「・・・・・・え?」
・・・何を?
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「はぁ~っ、・・・嵐みたいだったな」
「高尾くんには集中豪雨ね」
「だから! めっちゃ痛ぇ・・・」
3年生は、部活が終わるまで見守っていてくれた。
片付けも終わって一息ついた頃、扉が重く開かれる。
「・・・・・・あっ」
「真ちゃん(笑)」
「・・・・・・何を笑っているのだよ」
まさかのこの時間に緑間くん登場。
もう部活終わってるよ。
「そういえば居なかった・・・、何してたの?」
「委員会なのだよ。予想以上に長引いた」
「はは、おっつー」
「自主練? 付き合おうか?」
籠を取ってこようと歩き出すと、
緑間くんに珍しく呼び止められた。
「・・・外で宮地さんが待っていたのだよ。早く行け」
「・・・・・・え・・・」
宮地さん?
え、なにか怒られることしたかな。
「グッドラック!! ユキミちゃん!」
「え、うん、え・・・頑張るね・・・?」
かなりの説教されるから気合い入れてけってこと?
そんなヤバイことしたか?
色々疑問はあるけど、行くしかない。
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「・・・・・・・・・あ」
急いで支度をして校門に出ると、
スマホを弄りながら鼻を赤くしている宮地さんが居た。
本当に居たんだ・・・。
「・・・おう」
「こんばんは・・・」
今更だけどふたりきりだった。
心臓がバクバクしてる。
う・・・止まって・・・!
「ど、どうしたんですか?」
「・・・いや、別に」
「?」
説教じゃ・・・ないのか?
「・・・いつも緑間とかの自主練付き合って帰り遅くなってるって聞いたからな。・・・今日くらいは早く帰って早く寝ろ」
「!!」
そんな・・・めっちゃ優しいじゃん・・・・・明日雪かもしれない。
「・・・送ってく」
「!!?」