第2章 ◆Dear◆(妹サイド)
「でも、うん。ホントいい人よ。わりとマメにメールくれるし。こないだも【大物釣ったよ!】って」
「…お絵かきしてるんじゃないの?」
「釣りと半々?」
「…なにそれ」
やっぱダメじゃない!遊んでるだけでしょ、それ!!
「メールの二日後くらいに、その大物が屋敷に届いて。見た目すごいカラフルでビックリしたけど、みんなで美味しくいただきました(笑)」
「はあ…」
いいの、そんなんで。大丈夫なの?会社…。
「…カラフルって、どこ産の魚?沖縄?」
「ううん。どこか南の方の…。ナンだっけ。聞いたけど忘れちゃった。ナントカ諸島のナントカ島産(笑)」
「…」
ハッ
「姉様が妊娠してるの、知ってるんだよね?旦那様っ」
「うん。私は帰ってくるまで黙ってようかと思ったんだけど、お義母様が早々に報告しちゃって。さっさと戻って来い!って」
それは当然でしょ!
「つわりもひどかったし、披露宴延期してもらうことになったでしょ?それも一緒に伝えたの」
「うんうん」
「そしたら彼、なんて言ったと思う?『いつ産まれるの?あ、じゃあ、産まれるまでには!ゼッタイ帰るから!』って(笑)」
「・・・」
ホントにだいじょーぶなの、その人!?