第21章 生かせ生きるだけ恨まれる
ーーー俺は、叶うなら「そっち側」の人間になりたい。超高校級と呼ばれるにふさわしい存在になりたい。
仰向けに倒れたキーボを覗き込み、彼の首元に触れた。
頭の中では、日向の言葉が反芻する。
『……少し、動かないでね』
皮膚を真似た装甲を外せば、血管を真似たコードが見える。
脂肪はなく、筋肉もない。
あるのは衝撃緩衝材と、いくつものパーツ。
「家族」の「中身」を見るなんて、おかしなことだとはわかっている。
ーーーお前が俺のことを本当に考えてくれるなら、このプロジェクトに力を貸して欲しい
『…………。』
「…博士?」
ーーーカムクライズル計画。君の才能と人間の脳さえあれば、このプロジェクトはうまくいく
『……キーボ。メンテナンスが終わったら…』
「はい」
『………今日は』
「…?…はい」
『一緒に寝ようか』
「ハイ!!!?」
『予想以上に驚いたね……ダメかな』
「えっ、すみません!と、唐突すぎて…でも!ダメなんかじゃありません!」
『じゃあ久しぶりに2人で寝よう。明日は土曜日だし』
逢坂がそう言って微笑んだのを見て、キーボは少しだけ視線を彼女から逸らした。
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