第2章 超高校級のロボット博士
「こんなガラクタいらない!!!」
彼女はタガが外れたように泣き叫んで、ウサギのロボットを壁に投げつけた。
「ほおっといてよ!!!あんたなんか……あんたなんかいらない、友達じゃない!!!」
大嫌い、と連呼して
彼女はいつからそんなに喧嘩が強くなったのか、逢坂の上に馬乗りになって、何度も何度も近くにあった椅子で殴りつけてきた。
施設長が騒ぎを聞いて二人を引き離した頃には、逢坂の顔面は真っ赤に腫れ上がり、全治1ヶ月の大怪我を負った後だった。
殺されると思った
「……え……施設を出る?」
腫れた唇のうっ血が治まってきた頃。
施設長は一つの提案をしてきた。
一緒にいることがもうお互いにとって良くないことだからと、それだけの理由で施設から厄介払いを受けた。
だから逢坂は、多方面からの援助を受けて、中学にもあがらないうちから一人暮らしをすることになった。
その大人の対応を見ていて、気づいた。
どうやら自分が悪いことをしてしまったらしいと。
何人もの見たことのない大人たちが病室に来て、スポンサーを名乗り出ては、高価そうな見舞いの品を置いていった。
金で買えるものなら何だって手に入る。
けれど、それ以外は何も無い。
そんな退屈で、静かな病室で、数十日過ごしたある日。ふと考えてしまった。
ーーーあんたなんかいらない
「……………死ねばよかったのかなぁ」
子どもながらに考えた
親にも愛されず
サンタにも忘れられて
たった一人の友達にも、必要とされない人間が生きていく意味なんてあるんだろうか、と