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【王馬小吉】出演者達に休息を(ダンロンV3)

第19章 ここだけの話




「ねぇ王馬クン。ここだけの話さ、逢坂さんとは今うまくいってるの?」
「……急に何?もー、狛枝ちゃんもスマホ買い換えたいならはっきりそう言ってよ!でも今は花村ちゃんのターンだから、狛枝ちゃんのスマホの順番はあと1分後ね!」
「え、そんなに今の言葉ってNGなんだ。ってことはやっぱり、ボクが思った通りうまくいってないんだね」


狛枝がハハッと爽やかに笑い、その顔面のすぐ横を花村のバッキバキになったスマホが通り過ぎていく。
微笑んだまま、じっと王馬を見下ろす狛枝に対し。
王馬は口角を上げたまま、瞬きすることなく狛枝を見つめ続ける。


「ねぇ、恐れ多いとは理解してはいるんだけどさ…やっぱりボクみたいな人間でも希望を抱いちゃったりするんだ。もしかしたら、なんらかの理由で、ボクが大好きで大好きで殺しちゃいたいくらいたまらなく愛してる逢坂さんと王馬クンがあっさり別れちゃったりしないかなってね」
「そんなミジンコサイズの希望、何の役にも立たないからさ、とっとと焼却炉にでも投げ込んじゃいなよ」
「本当にミジンコサイズなら投げるどころか視認することすらボクには難しいよ」
「そっかぁ、そうだよねぇ。狛枝ちゃんはどうしようもなく醜悪で劣悪なゴミ溜めの中で毎日生活してるような汚物レベルの人間だもんね…オレとしたことが買い被ってたよ、ごめん!」
「あぁうん、別にそのレベルの人間だって認識してもらって構わないんだけどさ。うまくいってないのってもしかして…」


狛枝は終始楽しげな笑みを絶やさず、一瞬俯いて髪を縛り、顔を上げた。
そこで王馬が「へー狛枝ちゃんのスマホってゴツいね、カッコいいー!」と足下に置いてあった狛枝の3カメを掴んだのを見つけ、「それは違うよ!!」と大きな声を発した。
一切の情けをかけるつもりがないらしい後輩は、先輩のカメラを思いっきり地面に叩きつけようとして、珍しく焦った様子の狛枝にカメラを捕まえられた。


「あーびっくりした…ハハ、冗談だよ。そんなに怒らなくたって。キミなら大丈夫さ、だってほら…光は影があるからこそ輝くって言うよね?超高校級の総統、そんな素晴らしい才能を持つキミなら、絶望的な状況にあったってきっと切り拓けるよ」
「そのアブない感じの話し方、どうにかなんないの?頭が足りてないゴン太との会話よりすごく疲れちゃう」
「それ、嘘だよね」

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