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【王馬小吉】出演者達に休息を(ダンロンV3)

第2章 超高校級のロボット博士




「嘘だよ」
「えっ」
「嘘、本当だよ。オレは逢坂ちゃんの家で手作り料理を振舞ってもらったりマリオパーティしたりする仲だからね」
「……いつの間に雪とそんなに仲良くなったの?この夏頃には、雪と初対面だったよね」
「オレからしてみれば、中学の時ずっと一緒にいたのに好きな男ができたくらいで疎遠になる女の友情の方が不思議だよ…逢坂ちゃんは何も悪いことしてないのに、はぶいて遊んだりさ」
「えっ、ち、ちがうよ。はぶいたわけじゃなくて、誘ったけど断られたり委員会が揃わなかったりしたことがあって…誘っても、来ないかなぁって思っちゃって…」
「え、本当に二人だけで遊んだりしてたんだ。そこまでしてるならとっとと付き合うところまでいってくれたらオレの不安も少しは消えるのにさ」
「…ねぇ、王馬くんは雪が好きなの?」
「赤松ちゃん、その言葉にみんなが聞き耳を立ててないと思うのは甘いよ」
「え」


王馬の指摘どおり、前後を歩いていた四人は会話をしておらず、それぞれ赤松の言葉に集中しているような雰囲気が感じられた。


「ちょ、ちょっと盗み聞きはよくないよ!」
「…あ、ごめん。でもちょうど会話の切れ間に気になる話題が聞こえてきたからさ」
「……気になるっていうか、俺の中ではもうそういうもんだと思ってたっすよ」
「なんだよお前らみんな逢坂狙いか?やめとけよ、あいつ研究系の先輩方にもだいぶ狙われてんだから」
「え、みんなって…ぼ、僕は違います」
「赤松ちゃんは、オレにそれを聞いてどうしたかったの?」
「…もしそうなら、いいなーって」
「いいなって?」
「王馬くんと一緒にいる雪、なんか楽しそうだし、まんざらじゃないんじゃないかなぁって思って…」
「えっほんとに!?逢坂ちゃんの大親友の赤松ちゃんが言うなら間違いないよね!今夜襲ってみようっと!」
「だめだよ!」
「王馬君が逢坂さんと一緒にいるところをよく見るんすか?」
「え。だって、ほぼ毎日探しに行ってるよね。隣のクラスに探しに行くし、一緒に帰ってたりするのも見たことあるし」
「本当は逢坂ちゃんにもオレを探してほしいんだけど、なにせオレはかくれんぼ日本代表選手の経験があるから、本気で隠れたら見つけてもらえないのが難しいところだよね」


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