第2章 超高校級のロボット博士
「突然不運が降りかかって研究棟を爆破する可能性だってあるのに…ボクみたいなクズにみんな優しくしてくれて、ほんと助かってるよ」
「卑下すんのはやめろって。買い出しとか行ってくれるし、助かってるよ。動かずに見てろって指示付きなら大丈夫だろ」
「左右田先輩、私たちもその研究棟に入れてもらうことってできませんか?」
「え、さすがにこれ以上人数が増えんのは…」
苦虫を噛み潰したような顔で渋る左右田の肩を、赤松が顔に似合わない剛力でガッ!と掴んだ。
「お願いです……」
「…お、おぉ…」
ど迫力な赤松の顔面に気圧され、左右田は頷きを強要された。
放課後、2-Aに集まってから研究棟に行く約束を取り付け、その場にいた面々は、それぞれのクラスへ解散となった。
「…ありがとう赤松さん、僕もなんだか、不穏な空気を出しちゃってごめんね」
「ううん、最原くんは穏やかに話し合おうとしてたでしょ?…それにしても、天海くんはどうしてあそこまで怒ったのかな。王馬くん、天海くんに何言ったの?」
「ちょっと赤松ちゃん、なんですぐオレのせいにするの?」
「最原くんに対して、天海くんが怒鳴り散らすわけないもん。違う?」
「怒鳴り散らさなくても怒ってはいたじゃん。オレは意図的に地雷踏んだだけだけど、怒られたのはそこに関してだけだもんね」
「……え」
(…てことは…やっぱり天海くんは僕に対しても怒ってたのか)