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【王馬小吉】出演者達に休息を(ダンロンV3)

第13章 鈍く冷たく赤い




「王馬くんどうかしたの?」
『…誰かヘマしたって』
「ヘマ?なんだろうね」
『……うーん。……先行ってようか』


王馬の鞄は、学校指定のリュックタイプの鞄だ。
手提げタイプの物とは肩掛けの部分以外、サイズになんら変わりがないその鞄は、内容量的にも同じ物のはず。
逢坂は自分の手提げ鞄を持ち上げて揺らした後、王馬の鞄を反対側の手で揺らして重さを比べてみた。


(……不真面目と名高い私の鞄より軽いって一体…)


ため息をついた一瞬、王馬の将来を案じた。
しかしすぐに逢坂の自室に置いてあるチェスの盤上で続けられている王馬とのチェスゲームの難易度を思い出し、彼は自分と同じ、知能には問題ないが学習意欲が著しく低い類なのだろうと考え直す。

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