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【王馬小吉】出演者達に休息を(ダンロンV3)

第10章 オレとボクのライアーゲーム




彼はオレンジ色の西日を背に受けたまま、口角をあげて逢坂を振り返った。


「ま、外から見てるだけじゃそうかもね?でも逢坂ちゃんが知り得ない事実を知ってるオレとしては、これ以上ないほどつまらなくない最高のゲームのエンディングだったよ!」


王馬は間宮とそっくりの顔を歪ませて、楽しそうに楽しそうに笑う。
逢坂にはその王馬の心情が理解できず、胸が詰まって、息苦しい。


『……っ…人が一人死んでるんだよ?』
「うーん。死んでるって言ってもさ、遺体は消し炭になってて、彼だって判定は結局のところ推測だったよね?あの当時は、火元が間宮ちゃんの部屋ってこともあって、虐待に耐えかねて苦渋の決断の末、一人息子が火を放ち自殺…って推論が飛んでたし」


王馬は指先を擦って弄びながら、横目で逢坂を見つめた。


「ねぇ、どうしてそんな目でオレを見るの?直接間宮ちゃんに手を下したわけでも見捨てたわけでもないって」
『じゃあ入れ替わった期間が終わった後、彼をどうしたの?見捨ててないなら、どうして彼はそれから数日で死んじゃったの?王馬が見捨てたから、あの家に帰るしかなくて、耐えきれなくて苦しんだんじゃないの?』
「徹底的にあの母親に苦しんでもらうためには一度帰ってもらう必要があったんだよ。間宮ちゃんの母親は、息子が嫌いで虐待してたわけじゃないしね?むしろ一番大切にしてた息子を失って、世間的名声も何もかもーーー」








『そんなことが聞きたいんじゃない、どうして光くんは死んだの!?』





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