• テキストサイズ

【王馬小吉】出演者達に休息を(ダンロンV3)

第9章 キミとの距離




『で?楓と私を話し合わせたいなら、周りの人が多すぎるんじゃない?くだらないやりとり続けてるくらいなら、二人きりにしてよ』


空腹が災いし、茶番を見ていられない逢坂。名前を呼ばれた赤松は、申し訳なさそうに逢坂に「廊下に出てもらえる?」と頼んできた。言われた通りに廊下に出るや否や、赤松はまた目を真っ赤に腫らして深々と頭を下げてきた。


「ごめん!」
『…もういいって、泣かないでよ』
「私…王馬くんに雪とクラスが離れてホッとしたって言ったと思う。もうだいぶ前のことだから思い出せない方が大半だけど…確かにそういう気持ちはあったから…」
『………』
「だって…だって、雪は……私と居るより、最原くんといる方がよく笑うし、天海くんといるのも楽しそうだよね」
『……ん?私?』
「確かに、最原くんよりも、雪と一緒にいるようになったのは私の方が遅かったよ。でも、私が元々いたグループの子たちに不満があったわけじゃないし、理由もないのに離れるわけにもいかなくて…雪が女友達と上手くいかなくなって、独りなのわかってて、近づけなかった」







それは、逢坂にとってはあまりに予想もつかない、突拍子もない話だった。





/ 362ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp