第1章 Dear...

＊＊「んー・・・3時か・・・」















深夜3時目が覚める。そう言えば今日はゲネプロがあって、夜中まで打ち合わせって言ってたっけ・・・











コンサート前はいつもこんな感じ。1週間連絡が無いのなんてザラだ。












分かってる。忙しいのは。それに、彼は”みんなのアイドル三宅健”なのだ。









私だけの物じゃない。きっとこれからもずっと・・・私だけのものになることなんてない。










付き合ってまだ半年だけど、三宅さんからの連絡が来るのは、ホントに1か月に10回あるかないかで・・・










忙しいし、元々携帯とかそんなにいじらないし、だけど、付き合いたての頃は一応「おはよう」と「おやすみ」は約束だった。











しなくなったのはいつからだっけ・・・結構早かった気がする。










仕事が遅くなった時、起こしたら悪いから、三宅さんはそういってくれたけど、












どんなに遅くても”おやすみ”が来るまで頑張って起きてた事は言えなかった。











なんか・・・何も言えないな。。











今だってホントは、メールでも良いから、元気かなとか、何してるかなとか、寂しくないかな・・・とか・・・。










聞きたい事、言いたい事いっぱいあるのに、我儘に思われたくなくて、ずっと我慢してる。










最近になって立て続けに結婚ラッシュ。あの岡田さんまでもが結婚してしまい、森田さんにも噂があるらしい。









私が知らないうちに、三宅さんも誰かと婚約してたりして・・・。













人の幸せ聞いて自分の不幸考えるって、どんだけ病んでるの私・・・。








思い切って電話してみようかな・・・でも3時だし・・・
だけど起きてるって言ってたし・・・










3コールだけ・・・そう思って、三宅さんの番号にかけてみた。