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ローオト

第4章 桜


『明日は休みになりそうだから、久しぶりにどこか出かけるか?』

午前の講義を終えてお昼休みの時間に通知を確認したオトハ。お付き合いをしている、7つ年上の彼氏のローからデートのお誘いがあった。


ローは、オトハのいる大学の付属病院で勤務する外科医だ。看護師志望のオトハは死ぬ気で勉強し、奇跡的にこの大学の看護学部に入学することができた。合格をもらったその日に、ローからの告白で二人は付き合うことになった。


久しぶりだな、と思わず笑みがこぼれる。オトハはすぐに既読をつけて返信をする。

『まだ桜が咲いているなら、花見でも行きたい』

季節は4月の頭。今年は強い寒波があったため、開花も遅く今が見時だとニュースで報じていた。

『花見なら今夜、夜桜を見に行くぞ』
『マジ?夜は何時に上がる?』
『早けりゃ7時だ』
『了解、大学にいた方がいいか?』
『待つ場所がねェだろ。家が近ェんだから家で待ってろ』

あ、そうだ、そういえば同棲したんだったと気づいた。大学進学してから、ローと同棲することにしていた。

『わかった、家で待ってる』

なんだか結婚したみたいだな、と一人で温かい気持ちになった。
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