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ローオト

第2章 初夜


「たくさん歩いたら疲れたな…、もう船に戻らねェか?あ、ピアスつけて欲しい!」
「ほかは何も買わなくていいのか?」
「大丈夫!」

私達はそのまま船へと向かった。今日は楽しい1日になったなぁ…キャプテンを独り占めして、いっぱい歩き回って…。本当に嬉しかった。


船長室に招かれて、中に入って私はソファへと座った。慣れなかった下駄というもので足の親指と人差し指の間が赤くなって靴擦れ?をおこしていた。

「慣れねェ靴で歩いたからな」
「うん、でも、この服とっても気に入った!」

少し暑いけど…とパタパタと自分を仰ぐ。キャプテンはすぐに冷房を入れて、ソファの前のテーブルに針と消毒液、コットンを用意した。

「左耳からな」

キャプテンは左側に座って、私の耳たぶに消毒液をつけたコットンでポンポンと消毒した。

「少しチクッとするぞ」

そういうと私の耳たぶにグサッと刺さる感覚がする。

「いっっ…!!!!」

いたくていたくて、目を思いっきりつぶってもう涙目になる。いたい、とっても、いたい。

「左側はいいぞ、次は右側だ」

キャプテンが私の右側に移動して同じ作業を繰り返した。グサッと刺さる感覚はとっても痛い。よし、とキャプテンは私の頭を撫でる。

「痛い…」
「…」

じんじんと痛む両耳。



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