第6章 乗せられて
「そんじゃ、どうするんだ?」
「光太郎さんはスパイク練習。
黒尾さんと蛍はブロック練習。
それで良いんじゃないですか?」
「そーだな!
赤葦、トス頼む」
「もちろんです、任せてください」
「ツッキー、このうるせーフクロウを黙らせるぞ」
「はい」
私はバレーには加わらず、ボール出しの手伝いをした。
「ツッキー、手はもう少し前にだ。
少しだけだぞ」
「はい」
今日の光太郎さんは絶好調なのか、2枚ブロックでも交わされることが多い。
「へいへいへーい!
どうした、黒尾!ツッキー!
バテバテ?」
「バーカ、違うわ」
「今日の俺、最強ー!」
グッと握った拳を上に突き上げる。
「調子に乗ってると足元救われますよ、木兎さん。
黒尾さんや月島を舐めない方が良いです」
「な、舐めてねーよ!」
「なら光太郎さん」
「んぁ?どした?」
「...3枚ブロックなら、どうです?」
蛍の横に立ち、1人分の隙間を埋める。
「上等...!」