第4章 スペシャルメニュー
「えー?
頭撫でただけなのに?
ツッキー束縛する系?」
「束縛も何も、彼女でもない相手にそんなことします?
フツー」
「...クロ...わりとするよ。
気に入れば...誰にでも」
「うわぁ...本当ですか?」
蛍が引き気味に聞き返した。
「普通じゃねーの?
なぁ、木兎?」
「俺はしたい時にする!
他の奴にはあんまやんねーけど、波瑠はなんか撫でたくなる」
そう言いながら頭を撫でようと手を伸ばす。
「だからダメです」
後ろから身体ごと引っ張り、その腕の中に閉じ込めた。
「ダメですよ」
「ひゅ〜、お熱いね。
それは俺らに対する牽制?」
「クロ...お願いだからこれ以上煽らないで...。
メンドクサイ」
「そうですよ、黒尾さん。
何事も加減というものが大事なんですから」
と、京治くんも付け加える。