第3章 マメ
「...研磨、そろそろ辛いか?」
「別に...平気」
そう言っているが、すでにグループと距離が出来てしまっている。
「強がりは良い。
辛いか?」
「.....うん」
「だろうな。
ま、研磨にしては頑張った方だろ。
彼女ちゃん、研磨と一緒にあとから来てくれるか?」
「大丈夫ですよ」
「...ごめん、波瑠」
「大丈夫だよ」
黒尾さん達には先に行って貰い、少しペースを落として走る。
「波瑠は...辛くないの?」
「え?」
「その荷物...重いでしょ。
それに今...大体3分の2ぐらいだから...」
「まぁ、キツくないって言ったら嘘があるかな。
木兎さんはペースもスタミナもあるから、多分着いていくので必死だと思う」
「その荷物がなくても?」
「そうだね。
私は元々スタミナがある訳じゃないから」
「ふーん...いつもクロ達の練習に付き合ってるから...平気なのかと」
「身体はクタクタだよ」
と、苦笑する。