第1章 オフ会しようぜ
「皆、集合だ」
「「「あっす」」」
「今週の土曜日、東京へ行く」
「え?
東京...ですか?」
「あぁ。
最終調整だ、本当に最後の。
皆準備しておけよ」
「「「はい!」」」
「東京かぁ...緊張するなぁ...」
「仁花、どうしたの?」
「あ、波瑠ちゃん。
いや東京緊張するなぁって思って。
だって都会だし...」
「大丈夫だって」
急遽東京へ行くことが決まったのが部活の時間。
「全く、急だよね」
部活からの帰り道、蛍と並んで歩く。
「まぁ、確かに。
ちょっと慣れて来てる自分も居るんたけどね」
「波瑠、今日は?」
「今日?何が?」
「家、誰か居る?」
「居ないけど」
「じゃあ泊まって良い?」
「私は良いけど、親御さんは大丈夫なの?」
「連絡しておくから大丈夫」
「分かった」
合宿のあとから蛍が泊まりに来ることが増えた。
少し嬉しい。
長い時間一緒に居れるから。