第17章 ホストクラブ 長船
「ようこそ、おじょうさま。」
『は…どーも…』
謙信君もやるんだね・・・
ご丁寧に入店からの挑戦らしく、受付のボーイにも謙信君がやっている。
そして・・・謙信君のボーイはマジでかわいい・・・
「では、こちらへどうぞ。」
可愛い謙信君にエスコートされて店内(を模した長船部屋)に通される。
「「「「ようこそ、お嬢様」」」」
入った途端目がくらみました。
4人の長身イケメン達が黒いスーツを身に纏って軽く会釈をしている。そんな光景が目の前にあるのだから目もくらみますよ・・・
「どうぞ、こちらへ」
『は…はい』
今度は光忠さんにエスコートされて、高級ソファに座る。
「何かお飲み物はいかがですか?」
『はい?!で…では、ジュースを…』
「かしこまりました。」
光忠さんがオーダーを受け謙信君に伝える。
まさにホストクラブだ・・・
「ではまずは、小豆君からお嬢様のお相手をさせていただきます。」
源氏名というものは知らないようだ・・・
素直に小豆君と呼ばれた小豆さんが光忠さんと交代であたしの隣に座ってきた。
「よろしくおねがいいたします。おじょうさま」
小豆さんとは、まだあまり話したことがなかったためあたしは普通に緊張してしまった。長船の中ではちょっとタイプが違う感じの人だった。
「おじょうさま、よろしければすいーつなどはいかがですか?」
『スイーツ…ですか?』
ニコッと笑った小豆さんがジュースを持ってきてくれた謙信君に目配せをすると、謙信君はまた何かを持ってきてくれた。それは、よく見るオシャレなカフェで出てきそうなものだった
『うわっ!!アフタヌーンティー!!』
「はい、あるじにおしえてもらいつくってみました。」
綺麗なケーキスタンドに乗っている可愛いケーキやフルーツサンドだった
『えっ!?これ…小豆さんが?』
「はい、わたしがてづくりいたしました。」
『えぇ~…』
彼の見た目からは想像ができないほどきれいなスイーツを見てあたしは思わず心が躍った。