第14章 夏祭り!
数日後・・・
『はぁ…今日かぁ~…』
あれから数日後、今日は主ちゃん・・・いや、凛華がくれた夏祭りペアチケットを使う日・・・つまり夏祭りの日だ。
あたし以外のみんなは、朝から大騒ぎだった
「物吉はどこだー!!」
「物吉君!どこにいるいんだい!!」
みんなが挙って物吉君を探している
その理由は、今朝の朝礼(仮)にて・・・
「えっと、この前説明しなかったけど…。あのペアチケットなんだけど、2組様用だったみたいで一期一振と冴姫ともう1ペア必要だから…まぁ、やむを得えずあたしと誰かが行くことになるんだけど…」
といった瞬間、みんなの顔つきが変わったのだ
そりゃ、主ちゃんと一緒に夏祭りいけたらそりゃうれしいよな・・・
それで、夕方になったら大あみだくじ大会をするからそれまでにみんな運を上げようと必死なのだ
まぁ、あたしは関係ないけど・・・
『…さて、そろそろ準備しようかな』
あたしはずっと部屋でごろごろしていたけど、夕方が近くなってきたタイミングでようやく起き上がって夏祭りの準備を始めた相手は一期さんだから上品かつ綺麗な格好にしないと…
「お姉ちゃん!」
『あ、乱ちゃん』
「お姉ちゃんの着替え手伝いに来たよ!」
『ありがとう。』
そういうと乱ちゃんはあたしの後ろに回って浴衣の帯を結んでくれた。
「あぁ~あ、いち兄はいいな…お姉ちゃんとデートできて」
『そう…かな?』
「あれ?お姉ちゃんはいち兄とデートうれしくないの?」
『違う違う!むしろ、一期さんと2人きりになることなんてないからちょっと緊張しちゃって…』
と、後ろにいる乱ちゃんに顔を見られないように少し視線を外す。
「ふーん…」という乱ちゃんがにやにやしているとも気づかず・・・