第3章 保健医×にのみや先生
『え…』
私のスカーフ。
どうして?
『あいば先生…』
もしかして、あの時理科準備室に忘れたやつ、
相葉先生が二宮先生に…?
「そ。相葉さんが と気まずいから返しといてって。どこで何してこれ忘れたのか知らないけど」
いつもの笑顔のまま言われる、ちょっと棘のある言葉。
…先生、もしかして誤解してる?
違うよ先生、私相葉先生となにもないよ!
私が好きなのは、二宮先生だけだもん!
そう叫びたいのに、言葉が出てこない。
そのうち、先生の腕は私から遠ざかって。
遠くなる、先生が、
大好きな二宮先生が、遠くなっていく。
--襲っちゃえ…
相葉先生の言葉が、また頭に響いた。