第1章 数学教師×さくらい先生.
「…だってお前、年上好きなんでしょ?それに、大学生、よりも教師の方が、オプションとしては面白いし」
櫻井先生は足を組んで、私の顔をじっと眺める。
…本格的に私をからかうつもりらしい。
だったら乗ってやろうじゃないか、
私は好きじゃない、櫻井先生のことなんて、全然、
全然好きじゃないんだから。
『私と大学生、と私と先生、じゃ年の差の程度が違い過ぎます』
「なに、ビビってんの?俺は年の差とか気にしないけどなあ」
『もしかしてロリコンなんですか?』
ふん、と笑い返してやると、先生は顔から笑顔を消した。
やった…勝った…!
いたいけな女子高生をからかおうとするから悪いんだよ、
下手したら本当にロリコン教師と思われかねないし!
「いや?俺はロリコンじゃないけど。でも年の差とか気にしないな」
優越感に浸っている隙に、
思いがけず、
先生の顔が、近づいてくる。