第28章 子達の来訪
ギルドにスキルの報告に行き、それの口止めをした後でホームに帰ってからの子供達との雑談。
その事実は予想だにせず、知らないものだった。
ちょうどジャガーノート戦、ミノタウロス戦に至るまで、情報を纏めていた所だった。
ちなみにその道中にて、オラリオでは棒術ブームが起こっていた。
棒術を使い始める前、『ふっ…達人は得物を選ばん(にや』と言ったケイトの言葉。
それに加え、ミノタウロスを圧倒していたことによるものだったらしい。
棒術の有用性が認められたというわけだ。
どうせなら槍も使って欲しかったな…(ぼそり)
ティオナ「え?っていうことは…
ケイトって、サラブレッド中のサラブレッド!!?;」
フィン「ヘレイオスの英雄譚アルルェーチェよりも前の書物はなかった。
恐らく、モンスターの襲撃によって無になったんだろう。
その詳細については調べられなかったわけだが、説明してもらってもいいかい?」
ケイト「……
はぁーあ;(深々嘆息)
ここまで来たら、話すしかない…か;」ずうううん
ティオナ「大丈夫だよ!差別する人なんてここにはいないし!」
ティオネ「そもそも今更よね?
ゼウスの後胤とか」
ケイト「ぐさっ!)ぅっ;」
ティオネ「ヘレイオスの末裔とか…」
ケイト「うぐおっ;」ずきんっ!
レフィーヤ「他にも精霊王の森の守り人?」
アイズ「頷)精霊寵愛に精霊導」
ケイト「と、とりあえず!先に言わせて。
差別しないでくれてありがとう!!」ぺこ!←深々お辞儀
『説明宜しく』
ケイト「……はい;」←滅茶苦茶嫌そう、笑みが引きつっている
その後のケイトが語った点を纏めた。
・ヘレイオスの妻となった小人族が、アルルェーチェの森の傍にある国を治めていた王族だった。
・切り開いた土地も、元々小人族だけで作った場所で妻(女王)によって治められていた、小人族しかいない街規模の国だった。
・逃げる内にモンスターから逃げてきた人達も加えて、共にアルルェーチェの森へと逃げ込んだわけだが、篩い分けされた。
邪な心を持たない小人族や人間は結界を通り越して入れたが、他は入れなかった。
無論、動物は全員入れた。
つまりを言うと、それらの末裔がヘレイオス街に居る人達らしい。
ただ、いい人の子が必ずしもいい人となるわけではないのが極めて難点だ。