第26章 紅蓮の猛火
拳に通り道を作るイメージを頭に描く。
そして、そこを通じて流れていく様子を想い描いた後、一気に拳へ向けて急激に流す。
殴る動作に合わせて気を拳へ送り込むようにしながら、殴る瞬間に拳と一緒に出ていくようにする。
その練習もして、硬気功のコツを掴んだらしい。
外へ意識を向けるのが硬気功、内へ意識を向けるのが軟気功と。
魔力と同じように、手を繋いで相互に送り合いをして認識できるようにすることから始まった。
硬気功は軟気功と比べると濃密で攻撃的、
軟気功は内へ向いており体内へ働き掛ける養生気功とも呼ばれるもの。
そして気功を外へ・他の体内へ送り込む技術が外気功、
逆に外から内へ取り込む技術・体内の気を循環させて制御する技術が内気功。
働きかける方向が内、つまり軟気功だと腹痛の痛みをマシにさせるのにも効く上、冬の時でも温かく感じるので非常に有用らしく
修業でもまた、体内に意識を張り巡らせる要領で気を集めるよう鍛練を積んでいった。
以上のことを経て、外に働きかける硬気功に変質させた後で巡らせるにしてもそれは非常にやりにくいのだそうだ。
なので、軟気功のままで丹田から手まで繋げて送り込み、指先から外へ出す分だけ「硬気功」へ変質させて送り込むよう指導された。
元々内にある気は全て「軟気功」に分類されるもので、鍛練さえ積めば体内で動かせるかららしい。
実践してみた所、硬気功という名だけあって硬く、一度変質させてしまうと動かし辛かった。
ちなみに、硬気功へと変質させるコツは指を外へ開かせるイメージらしい。
コツを掴めば意外とやりやすく感じた。
教え方がよかったからかな?
以上の変化を僕達は1日(7分12秒)で身に付け、戦闘でも自然とできるまでさせられた。