第23章 暴走
レフィーヤ「第一、あなたは…人に優し過ぎるんです。
押しが無いに等しいから、主張がないから…だから、相手にいいようにされるんです。
そんな理不尽に、本当なら怒るべきなんです。
そんなことしてないって、そんなことをしてるつもりはないって叫ぶべきなんです!
自分を責めて痛めつけて喜ぶんじゃなくって、喜々として人格が傷付けられていく最中でより絶望するのでもなくて…
泣いたり、怒ったり、些細なことで喜んだり……
そういうのを、ちゃんとしていいんです。
総じてあなたは人に甘過ぎるんです!!わかってるんですか!!?」
ケイト「はい!;」ピシッ!!←思わず正座
あれ?ここ台所だよね?;食堂だよね?;
何で空間収納庫の前にある机を挟んだ状態で、椅子に座ったまま話し合いに突入したんだっけ?;
いやいや、今はそんなことを考えるよりも聞くことに集中しないと!!
レフィーヤ「聞いてるんですか!?」
ケイト「はい!!;」
レフィーヤ「私は…あなたほど濃い人生を送っているわけではありません。
でも…それだからって、それで自分の全てを否定したり
自分を押し潰していいわけがないと、私は思うんです」すっ←目線を合わせるようにケイトの前で床に跪く
ケイト「!」
ぎゅっ
後頭部にそっと手を回され、引き寄せられた。
私はされるがままで…気付けばレフィーヤの腕の中に頭を抱き締められていた。
レフィーヤ「あなたは…本当にいい人です。
確かに暴走気味な所もあります。
でも…その実はとっても純粋で、温かくて…それに救われてる時だってあるんです。
だから…誰に何だと言われても、私は…
あなたのことを、本当に大切な、最高の仲間だと想っています。←351~353ページ参照
たとえ、あなた自身が否定したとしても!(やっと言えた…」ぎゅうっ
ケイト「!!っ;;」ぼろぼろ
その言葉に、気付けば涙が零れ落ちていた。
涸れ果てた哀しみの涙とは違う、
長年焦がれて、待ち続けて、それでも会えなかった、できなかった…
大切にしてくれる、家族に会えたと深く実感させられた、嬉しさ故の涙に――