• テキストサイズ

Unlimited【ダンまち】

第98章 天泣(てんきゅう)





恵土の境遇を聞いて
そう揺るがぬ決意を持ち断固として譲らない恵土の意志を氷解させたのが…

進だった


急におんぶされたり
振り回されたり
年相応の遊びを目一杯誘い倒して引き留めようとしていた

その内…教えることが増えてきて、自ずとネイバーフッドへの数も減っていっていた


平気で学校通えているものの気持ちなんざわからん
温室育ちとは分かり合えん
そんな想いからか…突き放すような目をしていた

お前はこちら側に来るな、と言っているように感じた


なので…
その壁をぶっ壊して

よしわかった
楽しさ知らないんだろ
来い!

そう無理やり引きずり出して、振り回し倒していた
年頃の子がやることを全部、小さい頃からのをさらいで全部無理やり体験させ倒した

じゃあちょっとだけ
ちょっとだけ
ちょっとだけ

それが…自ずと

進「おい!行くぞ!!
恵土「うん!!」

今までやってたのをほっぽり出してすぐついていくぐらいになった
横を走る進に、恵土は笑って即座に駆け寄り、共に並走し、走り続ける

水遊びから何から何までやり倒して、そのお礼に勉強に付き合ったり教えたりしていた


次第に…他の人とも接点が増え、弧月を教えたり戦場での経験を伝えたり、次第に笑顔が増えていった


林藤「はははっ
よかったな」

忍田「ああ…安心した
いつ特攻して死んでもおかしくはなかったからな
城戸「本当に…」

深く頷いて天を仰いでいた


秀次と遊び、同じ年頃の子と遊ぶまで付き合って笑い合っていた

それが…
自ずと、それぞれの遊び相手ができ、引っ張り出されていった

恵土にとっての転換期だった


満面の笑みで走り
肩車をしてもらい
逆にやろうとして咎められ
小さい子がやる遊びから小学生中学生高校生がやる遊びを順々にたくさん


小南「私が覚えてる恵土は…
ずっと楽しそうに笑ってたけど」

林藤「その前までが大っ!変だったんだよ、はあああっ
ネイバーフッドへ入り浸ろうとするし…
明らかに死に場所を探してたし……

で…
やっと吹っ切れて
自分の幸せを求められるようになった矢先…

5年前のあれがなあ……」

小南「ああ…あれね」

進を亡くした……


秀次の姉を亡くした…


石を投げられ

恵土(私が大事だと思ったら…
みんな死んじゃうのかな)
なんて想いに囚われてしまった


/ 6473ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp