第97章 神無(しんむ)
ファミリア——後に、そう名付けられた
一蓮托生
ケイトが死ねば全て消える
ケイトが身を犠牲にして、対価とした結果
僕等は今生きている
無事でいる
だから…死を、その時間を伸ばす為に…
実在化を放棄した
罰を受け、その上で∞倍にする為に…
4倍であることで、耐えられぬ削りを、負荷を
少しでも減らし、長引かせる為に——
何度生まれ変わっても…1兆5000億年の寿命のはずが、∞の寿命のはずが…0となってしまわない内に———
ロキ「にしてもまあ…
よくもまあここまで耐え抜いたわなあ…
無事なん眼球だけやん
他全部途切れ途切れや
神の力で繋ぎ合わせて無理やり見えんようにした所で
ようやるわ(嘆息)
うちやったら
いや、他の誰でも逃げるで」
フィン「それでも…
逃げないんだろう
1兆5000億年も頑張り続けてきた始祖、初代の為にも
全てを託して心も力も全てを譲渡してくれた創世神の親の為にも
これまでの歴史の、全ての為にも……
無駄になんかはさせたくない
その為なら…全てを捧げて消えたって構わない
本気でそう望み、願える人だからね……
だから惚れたんだろう?」にやり
そう振り返り、目を向けると…
優しく微笑み、頷いた
ケイトが未だ横たわる部屋、結婚した全員が集いケイトを中心に笑い掛けて…
命と自我と記憶…それらを…死なせたくない、消えて欲しくない、その願いを受けて……僕等は在るのだから………
僕等は…その願いの化身なのだから——
癌化しないで
半グロ化しないで
消える伝染病に、悪くない病に負けないで
罪の心を無くさないで
己が身を削り、全てへ与えることで…
「罪の心を無くした人(癌)」であっても…
消えず、死なず
思い遣ってくれる人を、見る、思い遣る心が
芽生え、育つまで、刻(機会)を与える為に
時を伸ばした…
一方的に啜り貪るだけじゃない
与える時が、愛し合える時が、必ず来ると…
信じて……
その想いは——そうなって欲しいという願いは——同じ(同一の存在)だったから———
たとえ——叶わないとしても
フィン「夢は終わらさなければ…
覚めて、慟哭を上げることになろうとも…
今目の前に…出来る人達が居るのだからね?」微笑
その言葉に大きく頷き、共に祈り(光)を捧げた