第95章 神(しん)
出来るだろうか…
今からでも…
君の心に、傷に…痛みに…寄り添うことが出来るだろうか
遅くは無いだろうかっ…
そんな想いに
ケイト「勿論!^^」
フィン「っ」
力強く頷くそれに
僕は咽び泣きながら強く抱き締め
ケイトは嬉しさからか喜びからか
嗚咽を上げながら、抱き締め合いながら泣き続けた
『あのおおお〜』
フィンとケイト『?』くるり←振り返る
『こっちもさせろやああああああ!!』怒号、怒りマーク
ロキ「こっちはずっとお預け食らってんねやで!!
そう思ってんのフィンだけちゃうでええええぇ!!」ぷんすか!
アイズ「私にも償わせてっ」
えっぐずびずび
鼻水まで垂れるほど泣きじゃくっていた
ケイト「その傷ごとお前等が好きだ
だからいい
それごと大好きだから^^」
滝のような涙をその日、ケイトは生まれて初めて見たという……
ケイト「傷付いても、苦しくても、痛くても、それごと全部好きだ
どんなに傷付けられても
それごと全部好きだ//」微笑
『惚れてまうわバカヤロー!!』滝涙
ケイト「?;なんで?;」硬直、困惑
仇討ちよりも何よりも
お前達と幸せになりたい
その為に時間を費やしたい
同じ時間なら、そちらを選ぶ(微笑)
そう言って憚らなかった
幼少期
ずっとずっと…
互いに傷付いたりしながら
それでも守り合って大きくなってきた
だから…それごと、何をされても好きだと思えた
だから…少しでも幸せで居てくれたら、力になれたら…それだけで何も要らなかった
いない苦しみを、亡くす痛みを…知ってしまったから……
その考えが、軸にあるのだと知った
そして——その想いが…人として、共に生きる上で、『大事にし合う(融和)』という…最も欠かしてはならない大事な根幹なのだと……
融和時代の礎——
その主軸となるのが…
肝となるのが……
どんなことをされても、大事にすること
ただ…二度と……そんな思いをさせない為に
人のことを考え、寄り添い、大事に思うこと
それを美徳とされ
それでも我慢は辛いだろうからと
適宜吐き出すこと、時にはぶつかり合うことを推奨された
たとえ傷付く事になったとしても…その時間、経験は未来を切り開く財産となるから
自分ばかりで人を見れなくなった時…終わる(消滅する)のだと周知させることから始まった