第92章 新たな神武(しんぶ)
キリストと同じ役割
神の因子をばら撒く存在――
それを行うには…
避けられないのが――
処女受胎―――
2025年前――
3000年前に――主犯格の癌がばら撒いた呪い――
それにより――世界は歪み、軋み、消滅の危機にあった
それを浄化する為に――全ての、罪を抱かない存在達を救済した…
その際の手法が――全てに、神の因子を植え付けて回ること―――
そして――それが芽吹くのは―――
リリース――!!
死による解放
その時であった――
全人類が負った罪を、たった一人で全て背負い、それごと死ぬことにより…全てを無罪とした――
救済する為だけに―――
神の因子が弾け…光へと溶け……全ての闇を包み込み…一切を浄化した
死した際に起きたこと…
それらは全て、正しく理解されることも無く
また…なおも……人間は、過ちを繰り返した……
主犯格の癌を受け入れ、共に歩むという過ちを――
神を、その為に自らを切り売りするものを、報いるべき存在を、原初の始祖神の想いを、犠牲を、弄び、利用し続けるだけで…今が在り続けるのは当たり前と、感謝もせず、笑って負荷を増やし続け、笑って……自らが支払うべき対価を、人に支払わせ…高笑いし…無いものとし、蔑ろにした
それが……癌
残虐な…虐殺者たる証であり――本懐……
本懐を遂げる際……
世界は割れ、破裂し…消滅へ至る……
はずだった――――
それを食い止めたのが……
2代目の献身だった―――――
その犠牲は…全てを食い止め、最後のチャンスを齎した
そして――線引きは成された―――
罪を持たない霊体が…
辛うじてだが…形を保った
2代目の犠牲が…消滅を引き留めた――
初代の意志(消させない)を――創世神の親の想い(必ず守る)を…
継いだ2代目こそが――終焉を齎す癌の、終焉を定めた
全てを己の手で、闇で、消滅させ、殺し尽くした…その虐殺者達、癌一同の全消滅を――加担者(隠れ癌)達も含めて―――
斯くして(こうして)――
全ての癌一同が消え…
全てに消滅を齎した残虐な虐殺者達に、正しく裁きは齎された―――
長い長い夜が終わり…
ようやっと……
夜明けが齎されることとなる――――
その名は――キタルレス―――
母体と胎児を解き放ち……
皆に自由を齎す