第92章 新たな神武(しんぶ)
ケイト「ねむ…たい」うと、こっくりこっくり
すっかりお眠のようで舟をこいで今にも寝そうになっているケイトに
初代は涙目になりながら必死に説明を続けた
曰く――
初代『『神の因子』とは――『想いの結晶』―――
『愛しい人を想う心』
『愛し合うことで生まれる想い』
『育まれ、影響を及ぼし合い、互いに成長し合える、共に生きた証(あかし)』
それが――『想いの証』、『結晶』―――『神の因子』の本質よ』
ケイト『かくっ)くかあああああああああああああああ、すうううううううううう』
ティオナ『寝ちゃった…;』たらーり
フィン『後で説明してあげよう^^;』
布団を改めて掛け直す
ケイト『睡魔
限界
突破
むにゃむにゃ』
『ぶほぉっ』
皆が吹いた中、初代はなおも必死に説明を続けた
初代『癌が癌化をばら撒き、呪いをばら撒き、全てを消滅させる癌へと変異させるように――
原初の神々にも、同じことが言える…
特に、実在化を齎す存在である原初の始祖神にも……
呪いと対極に位置する存在、守りについては説明したわよね?』
『うん』頷く
ティオナ『確か…創世神の親の分体だとかなんだとかって
呪いを引き剥がして守ってくれるんでしょ?それが何か?』
初代『それを強化するのがケイト…
主に魂をしているのが私だけれど…
ケイトに至っては、魂と霊体、双方の実在化と浄化、自浄をも倍に跳ね上げてしまっているの
だから…魂が2倍、更に霊体が2倍、つまり全体量が普段の4倍となる訳
ここまではいい?』
こくこく←皆頷く
初代『すうっ
ここからが問題なの
本来なら2倍になるはずよね?
それを4倍になる様に増幅し合うことが出来る
それは――『神の因子』を植え付けて回っていて、その相性がいい存在に限るのよ
それが――『「呪い」を抱かない存在』、つまり…『「癌一同」に染まっていない、創世神以外と創世神の親を殺していない存在』、『「癌一同」を除く全て』に限局している
これが――私が話し損ねていた、真実
神化も化身化も
『神の因子』と同化した者限定で現れる事象なのよ』
ティオナ『なんだそんなことか~^^』ほっ
『……ええ!!!!!!!!?』
初代『つまり…ケイトを大事に想える人でないと発現しないのよ!!!!!!』
ケイト『んあ…
?(ぱち)
(かくっ)
すううううう』
