第87章 神化（しんか）

ただし、瞬間移動機能には制限があり…

職場（学校）には営業中、本人の業務（授業）開始時刻より15分前でなければ入れないようになっている
そして家には24時間いつでも
といった時間に基づいての制限があるので注意が必要


家が危険になった場合は、自動で安全な場所が割り出されてそちらへ飛ばされることとなる
それは緊急システムと言って、3番目の土地を決められるという訳だ

それを家族同士で合わせておいて合流しやすいようにと、色々と設定を凝らせて作っている

綿密な連携が必要不可欠となっている



僕達は当然、王宮となる訳だが…

自宅が2つあるからね…
中心エリア東の自宅と、雲王国エリア北の領主邸ならぬ王宮

そして職場が…その都度変わる為、自宅としている
3番目の方は神殿にしており、収容人数は1京人を超えた所のようだ

何でも…避難申請する方が非常に多く、それに対応する為ということで異空間建設も応用して非常時用にとエリアを拡張及び新規追加したとのことだ


と、いったように…
3番目に避難する先の方の準備もある為、
基本は申請という形で通した後に、避難場所から直々に許可を貰って登録可能となる、というのが流れだ
人数制限もあるからね、避難場所に応じて

市役所が全ての避難場所を把握しており、
各々の家族構成、人数、種類に応じて、おすすめの避難場所を提案してくれ、
それらの中で気に入ったものがあればそれにし、そうでないならばもっと広げてもらえるとのことだ

合わない場所であっても、異空間建築で個室を用意すれば事足りるからね…
それも相まって、ぎゅうぎゅうにならないようにと、色々と皆が動いてくれている

野生動物も避難場所も設けており、ペットも勿論家族の為避難に同伴可という方針で神国内は全て統一されている



来たる大災厄に備えて――という旨だが、それが確実なものということだけははっきりわかった



人類を滅ぼす為に…
いいや

害を成す、害しか残さない、
罪を罪とも思わない、恩を恩とも思わない、仇を仇とも思わない、
そんな…隠れ癌率いる癌共を、きちんと消却する為に、皆殺しにする為に―――

それを庇うものもまた…同様に……


全殺しの癌と隠れ癌への加担行為に外ならないから―――



その名が…大災厄カタストロフィ……今から5日後に起こる神罰だ――――