第87章 神化(しんか)
抱き返す間さえも与えられず、魂の中心へのめり込まされた
創世神の親が、創世神にやった時のように――
守る為に、命を尽くした時のように―――
命は限られている…だからこそ美しい…積み上げてきたものに、価値がある
――揺るがぬ価値(重み)が
ケイト「絶対――――死なさない」ぎゅっ!!
魂の内側から、しっかりと…強く抱き締めた
真剣な表情で…面差しで……強い決意を秘めて
誰にも…好きにはさせない!!!
絶対に!!!!!
創世神の親を害し、殺した主犯である癌、隠れ癌は、全て洗い出した
後は…『控え』に登録すれば、ようやっと全てが終わる
「癌」に怯えることも必要も無い、安泰な世界となる――
ケイト「…やっと……これで、自由だ」微笑
創世神の親の仇は、全て把握した…
全て消滅させた…原初の滅神と原初の邪神が、力を合わせて――
全ての「隠れ癌」も消え去ったのをヒシヒシと感じていた
これでもう、一々影に怯えることも無い、必要も無い…
自由に――やりたいことが出来る、在りたいように在れる…
何より…原初の始祖神の負担が確実に減る
そう思って、笑った
原初の始祖神「これから始まるんでしょ?
あなた達の時代が」微笑
ケイト「ああ」微笑し頷く
原初の始祖神「あなたに害を与えた、仇返しの癌がまだ残ってるわよ^^♪」るん
ケイト「ぎょっ!!)!!?・・;」
そう…まだ、終わりでは無い
新たな癌は、また生まれ行く…
その度に、姿形を変えて…
自らの中身を自ら癌にして、人へ癌化を施し、負担を掛け、その数を増やしてゆく
原初の始祖神「まあほっといていいのよ
ケイト「何で!?また増えて
原初の始祖神「もう…ひとりじゃないでしょ?」微笑
ケイト「瞠目)!
……
(微笑)
ああ。ひとりじゃない」頷き微笑
原初の始祖神「大丈夫。
…皆でなら、きっと乗り越えて行けるわ。
自信を持って挑んでね?大丈夫だから。
ふふふっ^^」
ケイト「微笑)……
ああ!^^」
あなたも、私も、ひとりじゃない…
ここまで来れたんだから
その温かな強い想いに、私は力強く頷いた
生まれてから一緒になって積み上げて築いてきた世界…
世代を超えて、時を超えて、紡ぎは続く
続いてゆく――
続けてゆく、これからも――――永遠に!